アプリリターゲティングに役立つ5つのTips
8月 15, 2022
リテンション戦略を見直し、リターゲティングを試したいと考えているとします。しかし、次に何をすればいいのでしょうか?どのように始めればいいのでしょうか?また、目標を達成するための最善の方法は何でしょうか?
アプリ内リターゲティングを始めようとしているアプリマーケターに私たちが提供する最も一般的なアドバイスの一部をご紹介します。
1. リターゲティングの主なゴールを決める
アプリリターゲティングキャンペーンを実施するのは最初は大変かもしれませんが、最初のステップは簡単です。まず、ゴールを設定する必要があります。
KPIは何か?それを向上させるためにリターゲティングがどう役立つか?ということです。
ユーザーファネル
これは、ユーザーファネルについて考えるところから始まります。ユーザーをどこに誘導する必要があるのでしょうか?サブスクリプションサービスなどのアプリでは、最初の登録手続きを完了させるだけでよい場合もありますし、他のタイプのアプリでは、ユーザーが最終的にコンバージョンするまで、ファネルをさらに掘り下げていく必要がある場合もあります。また時には、ファネルの下層にいるユーザー(購買力が高く非常に価値のあるユーザーであることが多い)を、取りこぼしたり、離脱させたりしないようにすることが目標になることもあります。
このように分析したら、次はどのようにユーザーをターゲティングしたいかに応じて、アプリユーザーをセグメント化していきます。これまでの経験では、最初はシンプルに行うのが常にベストです。これにより、より複雑できめ細かいセットアップに取り掛かる前に、パフォーマンスのベンチマークを得ることができます。
セットアップ
離脱ポイントを特定することから始めましょう。例えば、アプリ内のアクティビティが減少しているのはどこでしょうか?
次に、アトリビューション期間 (アトリビューションウィンドウ) を見てみましょう。リターゲティングキャンペーンのアプリ内アクティビティが、あなたが実施している他のキャンペーンに割り当てられないように、どのように指標を統一するかを決定します。
広告からアプリまでのユーザーフローを分析しましょう。ターゲットユーザーがアプリを開き、目的のアクションを完了するのを妨げるような摩擦を最小限にするのが望ましいです。ディープリンクは、ユーザーの経路から障害物を取り除くので、ここで威力を発揮するでしょう。
主要なゴール/キーとなるKPIを特定し、キャンペーンがどのようにそのゴールを達成するのかを明らかにしましょう。
主要なKPI(購入/サブスクリプションなど)のほかに、リエンゲージメント指標にも注目するようにしましょう。これにより、リターゲティングキャンペーンの結果に基づき、KPI以外にどのようなアプリ内行動が発生したかを判断することができます。
« アプリにおいて、リターゲティングとユーザー獲得は全く異なるものであり、後者からのインサイトだけを頼りにして前者に反映させることはできません。 »
2. ユーザーへのバリュープロポジションをアウトライン化する
リターゲティングキャンペーンが自社にどのような利益をもたらすかが明確になったら、今度はユーザーにどのような利益をもたらすかを考えてみましょう。
クリエイティブ
優れたクリエイティブは、リターゲティングの鍵を握る要素です。当社は、クライアントが戦略的なクリエイティブに真剣に取り組むことで、パフォーマンスに顕著な違いが出ることを確認しています。当社のインハウスクリエイティブチームは、長年にわたってさまざまなアプリのコンサルティングを行い、効果的な要素や効果が低い要素について多くのノウハウを蓄積してきました。一言で言えば、クリエイティブには高い訴求力が必要なのです。
UAクリエイティブの機能を考えるとき、一般的に期待されるアクションはダウンロード/インストールです。しかし、リターゲティングの場合、ユーザーに対して、時間や費用を使って、より深いエンゲージメントを求めることになります。課金・購入履歴のある休眠ユーザーと、非常にアクティブであるものの無課金・購入履歴のないユーザーとではCall to Actionが異なるため、ユーザーのグループによってそれぞれ違うクリエイティブが必要になってきます。
もちろん、割引などのプロモーションをしてもそこまで訴求力がないというアプリもあるでしょう。その場合には、コンテンツの一部や面白い機能、新たにリリースされた内容などを魅力的に表現したクリエイティブでユーザーの注意を引き、アプリに復帰させることを目指します。
3. キャンペーンに時間をかける
すべてが動き出したら、キャンペーンに時間をかけるようにしましょう。
リターゲティングに慣れていないうちは、48時間程度のデータから大きな結論を導き出そうとしがちです。しかし、リターゲティングの概念はそれだけではありません。48時間以内のデータでトレンドを見出すこともできますが、キャンペーンの真のインパクトはもっと長い期間にわたって見る必要があります。
これは、あるEコマースのクライアント事例を見ればよくわかります。このクライアントは、過去に購入歴のあるユーザーへのリターゲティングを目標としていたのですが、売上データ(リターゲティングキャンペーンから発生する収益)は、ユーザーのリエンゲージメントから24時間以内のもので十分だと考えていたのです。24時間以上すぎると、ユーザーはこれといったアプリ内行動をとらなくなり、購入もしないと考えていました。
そこで、このセットアップが事実かどうかを検証することにしました。実際、コホート分析ツールを使ってみたところ、ユーザーはリエンゲージメントされた時点から30日後にも購入を続けていることがわかりました。これは、より長い期間をかけて分析することでしか得られない知見です。
4. ユーザー獲得のインサイトに頼るべきではない
アプリにおいて、リターゲティングとユーザー獲得は全く異なるものであり、後者からのインサイトだけを頼りにして前者に反映させることはできません。リターゲティングに慣れていないと、ユーザーの関心を引くことがゴールだと思いがちですが、実際には、ユーザーに行動を起こさせることに焦点を当てる必要があります。
ユーザーの注目を集め、アプリのダウンロードを促すために有効な戦略が、アプリを使わなくなったユーザーへのリエンゲージメントに有効であるとは限りません。だからこそ、それぞれのインサイトを混同せずしっかりと分けておく必要があるのです。
クリエイティブをカスタマイズする
クリエイティブも、他のマーケティングチャネル用のクリエイティブと比較すると、少し違った戦術が必要です。クライアントへのアドバイスとして、UA戦略に用いたクリエイティブアセットを再利用しないことをお勧めしています。というのも、UA向けのクリエイティブはインストールを促すためのものであり、リターゲティングとは目的が異なるからです。
ユーザーに起こしてもらいたいアクションにクリエイティブを合わせることが重要です。Triwin Gamesの場合、ユーザーをTycoon Casinoに呼び戻して再購入するよう促す、特定のリターゲティング広告をデザインしました。広告には、アプリと同様のルック&フィールを反映させ、ゲーム内で次のステップに進むことができるようにしました。また、広告からアプリへのスムーズな遷移により、ゲーマーのコンバージョンを促しました。
5. 待つ必要はない、いますぐ取り掛かろう
アプリマーケターからよく聞かれる質問のひとつに、いつリターゲティングを始めるべきか、というものがあります。
私たちは、以下の3つのポイントを考慮することをお勧めします:
このことから、リエンゲージメントは非常に重要で、可能な限り早く開始する必要があることは明らかです。リエンゲージメントまたはリアトリビューションされたユーザーは、12週間のスパンで見ると、新規インストールユーザーよりも高いパフォーマンスを示すということが、アトリビューション分析のおかげでわかっています。また、リエンゲージメントされたユーザーは、その後もアプリ内でよりアクティブに存在し続ける傾向があることがわかり、アプリマーケターは「新規ユーザーを増やすばかりではなく、既存のユーザーを最大限に活用しよう」と考えるようになってきているのです。